本講座について

目的と意義

プログラミング教育指導者養成講座「CodeEdu/ 」とは、初等教育でプログラミング教育を行う教師及び小学生を対象としたプログラミング塾の提供等を通して、児童向けプログラミング教育に携わる方々の育成を目的としたプログラムです。「CodeEdu/」というネーミングは、コードを用いたプログラミングの基礎知識(Coding)と教育・指導法の学習(Education)を組み合わせにより作られました。

背景

近年、初等・中等教育におけるプログラミング教育は国内外で注目を集めています。我が国においても、2016年6月に文部科学省の小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成とプログラミング教育に関する有識者会議において、“小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論のとりまとめ)”が提示されるなど、2020年度以降の小学校での必修化に向けて、大きく動き出しています。

課題

これまでにも、意欲的な学校において全学的な実践が行われていました。しかしながら、小学校から高等学校におけるプログラミング教育全般においてICT人材育成へとつながるような体系的なプログラミング教育の実施、教員研修の在り方、公教育と私教育の連携や地域や民間企業との連携等の官民連携については、これからの課題となっています。

これらの課題に対して我々は、次のような取り組みを行ってきました。

  1. 生徒の学習に必要な学習カリキュラムの作成

  2. 指導者養成に必要な学習カリキュラムの作成

  3. 生徒・指導者それぞれに最適な学習環境の構築

本講座は、初等・中等教育においてプログラミング教育を行う教師、並びに小中学生を対象としたプログラミング塾等を提供しようとしている方々へ向けた、これまでの研究成果に基づいたプログラミング教育指導者養成プログラムです。

本講座の概要

プログラミング教育を、初等教育および小学生を対象としたプログラミング塾において実施する目的は、プログラマー養成ではなく、児童・生徒に21世紀を生き抜くために必要な、“プログラミング的思考力”の育成にあります。本講座では、プログラミング教育に重要な知識概念、プログラミング技術および教育方法の習得を行います。

本講座の特徴として、反転授業スタイルとモバイルラーニングがあります。受講生は三度のスクーリングを除いて時間と場所の制約を受けずに学習を進めることができ、端末もスマートフォンもしくはタブレットやPCといったマルチデバイスに対応しています。スクーリングは長野もしくは東京会場にて、他の受講生と協力して教材の開発、開発した教材を用いた模擬授業といった実践型講義で、講座修了後各々の現場で必要となる実践スキルを習得します。

主な内容:

  1. 「プログラミング教育概論」プログラミング教育に関する現状と必要な概念などを学ぶ

  2. 「プログラミング入門」ScratchおよびOzobot等のプログラミング技術を習得する

  3. 「プログラミング教材開発」プログラミング教育で用いる教材の開発方法などを学ぶ

  4. 「授業分析・評価」プログラミング教育の授業等を分析し、その評価方法を実践的に学ぶ

  5. 「プログラミング教育実践演習」児童向けのワークショップの企画・実践、教材の開発をアイデアソン/ハッカソン形式で行うことで、実践力を総合的に養う

  6. 「児童への対応方法」特別な支援を要する児童への支援方法、小学校などでよくある事例を基に、その対処方法について学ぶ

上越教育大学について

上越教育大学とは、新潟県上越市に位置する教員の養成を目的とした国立大学法人です。本講座は上越教育大学 教育情報システム研究室とキャスタリア株式会社で共同実施されています。

ギークラボでLEGOマインドストームに触れる小学生

スクーリング長野会場:ギークラボについて

スクーリングの長野会場は、GEEKLAB長野となります。

ギークラボとは、コンピューターやテクノロジーに興味のある小中学生や高校生が集まり、様々なプログラミングや、3Dプリンター等による新しいものづくりを遊びながら学べるコミュニティスペースです。「ギークラボ長野」や「ギークラボ上越」など、全国に拠点が置かれ、地域に根ざしたイベントが開かれています。「ギークラボ上越」は上越教育大学内に置かれ、各参加者が施設の設備を使用してもくもくと作業をおこなう「もくもく会」などが隔週木曜日に開かれています。

※2019年度前期の講座では、長野会場は開講されません。